お客さまからよくあるご依頼に2年以上手入れをされていない松があります。
松の木の個性にもよりますが、多くはにょきにょきと枝が伸び葉っぱが生い茂り、中が枯れかかっている松になっています。
お客様は剪定するのだから盆栽みたいに仕上がるものと期待されている節があれば、剪定前に元のようには戻りませんとお話しさせていただきます。
もともと形のよい松でも放置されれば形は戻るかどうか保証できないからです。伸びきった枝を抜き、葉をむしり、天端をできるだけ透かし、下の枝に日が当たるようにしていきます。
依頼の時期にもよりますが、みどり摘みの時期であれば、土用芽を期待し、芽を欠かないようにひとまわり小さくします。秋に土用芽が育っていれば、それを見極めつつさらに切り戻しが出来るからです。
ある程度の形が出来ればよいのですが、そうはなかなかいきません。1,2年かけて修正するしかありません。
松は金食い虫とよく言われますが、それだけ手間がかかる木でもあるのは事実です。しかし、毎年手入れをされていれば余分なお金をかけずに楽しむことが出来るのが松ではないでしょうか。