造園屋の私から見て風水は理にかなっていると思います。 昔の日本家屋は地面から60㎝位の高さに居住空間を配していました。また、南側に縁側を配置し、居間との境に障子を儲けているのが一般的でした。天井は高く、古民家などでは天井の板張りがあるのは床の間程度であとは吹き抜けなどになっていました。
日本の夏は高温多湿。庭に木を植え木陰から涼風を家の中へ導きます。床下を風が通り、障子を開ければ直接居間にも涼風が流れ込みます。温度や光の調整として障子の開閉が利用されていたわけです。そして、居間に入ってきた空気は天井や吹き抜けを通って排出されていました。まさに手動式の天然エアコンです。
風水でいう龍脈について私は風の通り道だと思っています。外の汚れのない空気を内の淀んだ空気と入れ替えることだと思います。 「病は気から」、「お気の毒に」とかの言葉の「気」は空気の「気」であって、「心の内」いわゆる「気持ち」の問題ではないと思っています。